臨床工学技士系学会・技士会の運営を担当することになったものの、「医療機器の管理業務と並行して運営の時間を確保するのが難しい」「認定制度や研修の事務が煩雑で手が回らない」と悩んでいる方は少なくありません。本記事では、臨床工学技士系学会・技士会に比較的広く当てはまる運営課題と、委託できる業務の範囲を整理して解説します。
臨床工学技士系の団体には、職能団体である日本臨床工学技士会と、各都道府県の臨床工学技士会があります。日本臨床工学技士会は学術大会の開催のほか、生涯教育制度や専門・認定制度、各種の講習会・研修会などを実施しています。また、血液浄化・呼吸療法・循環器領域など、専門領域ごとの学会・研究会にも臨床工学技士が参加しています。
臨床工学技士は、血液浄化・人工心肺・心血管カテーテルなどの業務のほか、人工呼吸器などの生命維持管理装置や医療機器の保守・点検を担っています。医療機器の保守・点検など日常的な業務に加えて、状況に応じた対応も求められるため、勤務先によっては学会や技士会の運営に充てる時間を確保しにくい場合があります。
生涯教育制度や認定制度を設けている団体では、研修の受講記録や取得単位の管理、認定の申請・更新に関する書類の受付・確認といった事務が継続的に発生します。研修がeラーニング形式で開催される場合には、申込受付や受講状況の管理、修了証の発行など、事務の範囲が広がる場合があります。
臨床工学技士系の学術大会では、医療機器メーカーなどによる企業展示や共催セミナー、協賛が行われる場合があります。出展の受付や展示スペースの調整、共催・協賛に関する確認、協賛金の受け入れ手続きなど、企業との調整を含む事務対応が発生するため、担当者の負担につながります。
なお、学会事務局は医療機関や職能団体の事務所に置いて庶務・会計業務を行いつつ、認定申請に関する事務や企業対応、学術大会の運営などを外部委託する「部分委託」の形態も選択肢の一つです。団体の規模や事業内容に応じて、どの業務を委託するかを検討することが大切です。
臨床工学技士系学会・技士会の運営は、医療機器の管理という日常業務との両立に加え、認定制度・生涯教育の事務対応や医療機器関連企業との展示・共催対応も発生するため、担当者の負担が大きくなりやすい分野です。外部委託を活用することで、担当者は臨床業務や医療機器管理などの本来の業務に集中しやすくなります。全面委託だけでなく、負担の大きい業務から部分的に委託を始めるという選択肢も有効です。
学術大会の運用から、オンライン・オフラインを組み合わせたハイブリッド開催まで、幅広く対応した3社について学会の規模と目的別に紹介します。(2022年6月調査時点)


