学会運営の委託先を選定する上では、「信頼性の高さ」は重要な指標であるといえます。こちらの記事では、信頼性の高い委託先を選定するために確認する項目についてまとめていますので、参考にしてください。
学会運営の委託先について、信頼性を評価するには「実績と経験」「財務状況・企業規模」「スタッフの専門性・対応力」「セキュリティ・個人情報保護体制」「コンプライアンス・リスク管理」などを確認します。また、客観的な評価を行うために使用される「評価シート」についてもまとめました。
学会運営の委託先を評価するにあたって、これまでの実績と経験を確認するのは重要なポイントです。具体的には、「過去に同規模・同分野の学会運営や、類似業務を経験してきたか」という点について調査します。ここでは、どのような事例を経験してきたのかに加えて、成功事例やクライアントからのフィードバック、評判なども参考にしながら評価を行っていきます。特に、実際のサービスを利用した経験を持つクライアントの意見は、その委託先を評価する上での情報源となるため非常に参考になります。
委託先の信頼性という部分では、財務状況や企業規模の確認を行うのも大切です。ここでは、直近数年の決算書や財務指標(売上高や利益、自己資本比率など)を確認します。このことにより、安定した経営基盤を持っているかどうかを評価していきます。また企業規模や従業員数のデータも参考になるため、あわせて確認しておいてください。
実際に学会を運営することになるスタッフについても確認を行います。ここでは、運営スタッフの専門知識や資格、対応力やコミュニケーションスキルなどについて確認をします。運営の担当者が「学会運営のノウハウを持っているか」という点と、「迅速かつ柔軟な対応が可能か」という部分が重要なポイントであるといえます。
学会運営を行っていく中では、会員情報や研究データといった機密性の高い情報を扱うことになりますが、万が一情報の漏洩や不正利用が発覚した場合、学会の信頼に影響してしまいます。そのため、外部に運営を委託する場合には、情報セキュリティ対策や個人情報保護の体制がしっかりと整っているか確認することが非常に重要になってきます。
業務を委託する上では、さまざまなコンプライアンスリスクが存在します。そのため、委託先において法令を遵守する体制があるかを確認するとともに、トラブルが発生した場合の対応力などを確認します。また、契約内容(秘密保持、著作権、契約解除条項など)が明確になっているかどうかも、委託先の信頼性を評価する上での重要な指標となります。
運営委託先を評価する場合には、評価シートやチェックリストの活用がおすすめです。多くの場合、いくつかの候補の中から委託先を選びますが、評価シートなどを用いることによってそれぞれの候補を公平・客観的に比較し、信頼性の高い委託先を選定できるようになります。
シートの設計を行う際には、まず評価基準を明確に定義し、次に評価項目を具体的かつ測定可能な形で設定します。その上で、各基準に対して評価スコアを付与できるように数値化を行うことで、客観的な評価が行えます。また評価シートは使いやすさや見やすさの観点から、レイアウトも工夫することもポイントのひとつといえます。
こちらの記事では、学会運営の委託先における信頼性を評価するためのポイントを紹介してきました。信頼性の高い委託先を選定するには、さまざまな観点から評価を行っていく必要がありますが、客観的な評価を行うためにも評価シートを活用することがおすすめです。
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