ここでは、学会の会計管理で意識したポイントを解説するとともに委託できる会計管理の業務を紹介しています。
会計管理は学会の運営に欠かせない業務です。大規模な学会、法人格をもつ学会などは、その重要性が特に高いといえるでしょう。具体的な業務はケースで異なりますが、基本的には所定の会計基準に従い帳簿、決算書を作成します。また、学会によっては、独自のルールに基づく会計業務を行わなければならないこともあります。したがって、担当者に大きな負担がかかるケースが少なくありません。問題なく業務を行える体制を整備しておくことが大切です。整備が難しい場合は、業務の委託を検討するとよいでしょう。
学会の運営で注意したいのが会計不正です。担当者が横領を隠すため、会計不正を行うなどが考えられます。不正が発覚すると、学会の信用を失ったり、経営が厳しくなったりする恐れがあります。不正を防ぐ仕組みを構築しておくことも大切です。具体的には、会計担当者にコンプライアンス研修を実施する、業務の属人化を避ける、内部統制を強化する(不正の通報窓口を設ける)などが考えられます。
会計管理は専門性の高い業務です。話を聞いても内容を理解できないため、担当部署や業務委託先に任せきりになって、執行部がほとんど関与していないケースもあります。このような状態が続いていると、学会の運営を適切に評価できません。いつの間にか、運営が厳しい状態になっていることもありえます。執行部が定期的にチェックならびに評価することも大切です。
会計管理は、外部の事業者へ委託できます。委託できる主な業務のひとつとしてあげられるのが出納業務です。具体的には、学会運営に伴う入出金の管理や出納帳への記録などを委託できます。
会計帳簿への記帳も、委託できる主な業務のひとつです。記帳の手間と人為的なミスを減らせます。また、業務委託先によっては、集計したデータをもとに、学会の現況を報告してくれます。
会計書類などの作成も業務委託を行えます。専門的な知識の有無を問わず、必要な書類を作成できる点が魅力です。業務委託先によっては、会計監査業務のサポートも依頼できます。
会計管理は、学会運営に欠かせない重要な業務です。業務を適切に行える体制ならびに不正を防ぐ仕組みを構築しておくことが大切といえるでしょう。負担が大きい場合は、会計帳簿への記帳や会計書類の作成などの業務を外部の事業者へ委託できます。不安を感じる場合は、学会委託の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
学術大会の運用から、オンライン・オフラインを組み合わせたハイブリッド開催まで、幅広く対応した3社について学会の規模と目的別に紹介します。(2022年6月調査時点)